今年度、事業団は演劇の手法を使った、ワークショップとアウトリーチを5種類行いました。
平成30年7月27日(金)13時30分より鈴鹿市文化会館3階音楽室にて学校職員対象アウトリーチ体験を実施しました。この事業は、(一財)地域創造のリージョナルシアター事業の一つで、講師の福田修志さん(劇作家・演出家・F’s Company代表)は、全国の学校や地域での演劇ワークショップを盛んに行っています。
今回のワークショップは、鈴鹿墨を字を書く以外の方法で活用することで、鈴鹿墨の良さや、知ってもらうことと、それとコラボしてまち歩きをすることで改めて自分の住む街のことや人のことを考えるきっかけ作りを目的として実施しました。
前半は、陶芸室で自己紹介やコミュニケーションゲームをし、ストーリーを見つける練習をしました。陶芸室の中で生まれたストーリーの中には、「この床の大きなヒビはある有名な彫刻家が恋人の像を制作中に失恋してしまい、その像を大きなハンマーで割った際にできたヒビなのです」などユニークな作品がありました。練習を終えた後、鈴鹿市文化会館周辺のまち歩きをしました。街に出て、講師の目線から「何でここはこうなってるの?」と疑問が飛び、参加者も改めて見慣れている景色について考えるきっかけになっていました。また、まち歩きをしながら「昔はこうだった」など、参加者同士での会話がはずんでいました。お昼ご飯休憩をとり、後半は、まち歩きで見つけたストーリーや景色を鈴鹿墨で描きました。墨をする動作や墨の香りで会場内一同癒される空間でした。鈴鹿墨の中でも色墨を使った絵は、色の違いなど奥深いものでした。最後にストーリーを発表し、「そんなところ見つけられなかった」など、他者の発見や気付きを一緒に楽しみ、共感する様子が印象的でした。
〜アンケートから抜粋〜
・ただ、そのものを描くのではなく、何気ないものから自由な発想をして描くことが、とても新鮮で楽しかったです。人見知りしたりするのですが、イス取りゲームなど、会話をしないコミュニケーションの力は凄いと思いました。
・こども達が青春を過ごしていたこの地をゆっくり歩いて回って。その時話してくれた神戸公園ってこんな所だったんだなぁと思いながら歩いていました。
・ストーリーを考える→それを絵にする。すごく考えさせられるいい機会でした。生活していて街の風景は身近なはずなのに、参加されている方の絵を見るとすごく新鮮に感じました。